Vol.73 本当にいいの?
どうやら、消費税の増税時期を、2017年4月まで見合わせることになりそうですね。
昨日の日経の記事です。
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政府は2015年10月に予定する消費税率10%への引き上げを延期する方向で最終調整する。今年4月の8%への引き上げに伴う影響で景気がもたつく中、再増税による経済情勢の悪化を懸念したもので、安倍晋三首相が来週に決断する。引き上げ時期は1年半後の17年4月が有力で、食料品などにかかる税率を低く抑える軽減税率を同時導入する案も浮上している。
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日銀の黒田総裁は、予定通りに消費税率が10%に引上げられることを前提に、バズーカを放ったのに・・・と、政府に対して不信感を持たれているようですが。
消費が伸び悩んでいる現状では、とても消費税率を上げることはできないのでしょうね。
気になるのは、「食料品などにかかる税率を低く抑える軽減税率を同時導入する案も浮上」という件。
もともと、すべてについて消費税率を10%にすることで社会保障費を賄おうとしていたわけですから、一部の品目などについて5%や3%などとすれば、当然財源が足りなくなります。
すると、軽減税率以外の品目について、消費税率を10%以上にする必要が出てくるわけです。
それに、軽減税率の対象とするかどうかを、どこで線引きするか。
軽減税率の対象になったものと似ているものを取り扱う業界から、「うちのも軽減税率にすべきだ~」なんて声があがったり、場合によっては政治的な圧力がかかったりしないか。
それ以外にも、たとえば、食料品を軽減税率にするとしても、トウモロコシを食料とすることもあれば、飼料とすることもあるかもしれません。
お店で買ったものをテイクアウトするなら、食料品に該当するけど、店内で食べるのはサービスも含まれるから対象外とするのか。持ち帰りとして購入して、店内で食べた場合はどうなるのか・・・などなど。
ヨーロッパでは、軽減税率導入を反省している発言が多数ありますし・・・。
さて、本当に軽減税率を導入するのでしょうかねぇ。