Vol.127 本当に大丈夫?
原油安では、円安のデメリットを食い止められないようです。
昨日の日経の記事です。
△
帝国データバンクは7日、2014年の円安関連倒産が13年の2.7倍の345件に上ったと発表した。
負債総額も約3倍の1633億円だった。
業種別では運輸・通信業が最多の27.8%を占めており、卸売業や製造業が続いている。
都道府県別に見ても鳥取県を除く全国46都道府県で倒産が発生しており、影響は全国に広がっている。
▽
黒田総裁とアベノミクスにとっては、原油安自体も大問題。
何しろ、「円安主導→原材料高騰→物価上昇」と描いていたのに、
これだけの原油安になってしまうと、物価上昇も抑えられてしまうでしょうし。
残された円安の効果は、原材料高騰で訪れたのは、記録的な円安関連倒産。
円安によって、海外生産品を逆輸入するメリットがなくなるので、
生産拠点を国内に戻す動きがあり、雇用に繋がるといった報道もありますが。
ただ、海外生産品を海外向けに販売するなら、そもそも円安の影響を受けません。
日産のゴーン社長は、「消費地で生産する原則は変わらない」とも言われているそうですし。
いずれにしても、円安関連倒産がこれだけ起こったという事実は変わらないわけで。
消費低迷、円安関連倒産急増、原油安・・・
アベノミクス成功には、悩みの種がちょっと多すぎるような。
いや、アベノミクスの成否とか、そんな悠長なこと言ってる場合ではないのかもしれません。