Vol.32 壁を超える
錦織選手、楽天ジャパンオープン優勝おめでとうございます!!
「4-3ぐらいから頭がどっかいっちゃってて何考えているか分からないくらいだった。ボールに食らいつくことだけ考えてやっていた」とのこと。また一つ壁を超えたって感じでしょうかね。11月のツアー最終戦出場という壁も超えて欲しいですね!
どこの世界でも、どんな道に進んでも、「壁」って存在しますね。
「女性の活躍、男女の働き方改革」 これ、9月24日の税制調査会の財務省説明資料に出てくる言葉です。
「女性の活躍の更なる促進に向け、税制、社会保障制度、配偶者手当等について、経済財政諮問会議で年末までに総合的に検討する」としています。
夫の所得税の計算の上「配偶者控除」の適用を受けるために、妻のパート収入を年間103万円に抑える、いわゆる「103万円の壁」。その壁を超えた次にまっているのが「130万円の壁」。こちらは社会保険料のお話ですね。妻のパート収入が年間130万円未満なら、サラリーマンの夫の被扶養者になれて、妻自身は社会保険料を支払わなくて済みます。他に、一定額を超えると会社からの配偶者手当てが無くなるという壁もあります。
こういった様々な壁が、女性の社会での活躍を阻んでいるとして、本格的に検討を始めたわけです。
ただし、103万円の壁以外は、社会保険制度や会社ごとの規定のお話ですから、税制だけで解決できる問題ではないですね。
今年6月11日の税制調査会でも、「税制にとどまらず社会保険制度や企業の賃金制度等における課題に対しても合わせて検討が進められることが必要と考える」としています。
ただし、いずれも長年に渡って定着してきた制度であるうえ、配偶者控除を受けている人は1,400万人程度、保険料を払わなくて済んでいるサラリーマンの妻も960万人程度いるようですから、見直しに当たっては、相当な反対意見などもでるのでしょうね。
次々に壁を乗り越えていく錦織選手のように、改革を進めていけるのかどうか。注目ですね。