Vol.42 一人三役
クライマックスシリーズの行方が気になるところですね。エースで4番でキャプテン。頼りになる男って感じですよね。
税の世界に目をやると、同じような存在があるんです。
これ、身近な家庭に存在します。。。
その答えは、3つの税金を使いこなす生命保険です。
生命保険それ自体は、「税」ではありませんが、受け取りによって「税」がかかることがあります。
ご家庭で生命保険に入った場合に、かかる税金は「相続税」・「所得税」・「贈与税」の3つです。
あっ、3つ全部がかかるわけではないので、ご心配なく(^^;
ポイントになるのは、生命保険の入り方です。
生命保険の登場人物は、契約者・保険料負担者・被保険者・受取人の4人ですね。
契約者=保険料負担者となるのが一般的ですので、契約者・被保険者・受取人の3人としてお話しします。
たとえば、「契約者=父、被保険者=父、受取人=母」とします。父が、自分に万が一のことがあったら、その後の生活資金として母が生命保険を受け取れるようにしておく。そんな感じです。
このときに登場する税金は「相続税」です。お金の流れを示すと、「父」─(保険料)→「保険会社」─(保険金)→「母」 となりますね。
保険会社を飛ばして考えれば、相続が原因で母が父から財産を受け取る形になりますから、相続税の出番ってわけです。父の相続で、父の自宅を母が相続するのと同じですね。
次に、「契約者=母、被保険者=父、受取人=母」 という入り方。父に万が一のことがあっても生活に困らないように、母が父に(こそっと?)保険を掛けて、母自身が受け取れるようにしておく。そんな感じです。
このときに登場する税金は「所得税」です。お金の流れを示すと、「母」─(保険料)→「保険会社」─(保険金)→「母」 となりますね。
保険会社を飛ばして考えれば、母が払い込んだ100円の保険料が1億円になって母に帰ってくる 形になります。お金の増え方としては、母が100円で買ったものを1億円で売ったのと同じですから、所得税の出番ってわけです。
最後に、「契約者=母、被保険者=父、受取人=子」 という入り方。
このときに登場する税金が「贈与税」です。お金の流れを示すと、「母」─(保険料)→「保険会社」─(保険金)→「子」 となりますね。
保険会社を飛ばして考えれば、母から子が財産を受け取る形になりますから、母が子に1億円を贈与したのと同じですから贈与税の出番ってわけです。母からすれば、100円しか出していないのかもしれませんが(^^;
どうでしょうか。一口に保険に入るといっても、こんな違いがあるわけです。
ご家庭で生命保険に入る際には、どのような入り方にすれば、受取時の税負担が一番軽くなるかを考えることも、ポイントの1つですね。
さて、あなたのご家庭では、生命保険が「エースで4番でキャプテン」でしょうか?